◆ 悪性リンパ腫とは？
通常、リンパ球の数は一定範囲に保たれていますが、リンパ球が「がん化」して無制限に増殖し、リンパ節やリンパ組織にかたまりを作ってくる病気です。
◆ 悪性リンパ腫の主な症状
① 首や脇の下、足のつけ根などのリンパ節のの腫れ（痛みは伴わない場合が多い）
② 風邪のような症状
原因不明の３８℃以上の熱が出たり、半年間に体重が１０％以上低下、体がだるい（倦怠感）、寝汗が出るなどの症状
私の場合、1年ほど前から、① 首のリンパ節の腫れ（最終的に5~6箇所）、② 寝汗、熱などがありました。ただし、病院へはいかず、放置していました。
◆ 検査に関して
【血液検査】
血液細胞や臓器に異常がないかを確認する。
【リンパ節生検】
腫れているリンパ節の組織を手術で採取し、顕微鏡で観察する。
【画像検査】
悪性リンパ腫の全身的な広がりや内部の病変を確認する。
＜方法＞
- １．CT
- 体の様々な角度からX線をあてて、コンピューターで断面画像を描く。だだし、小さな病変等は、通常のCT検査では診断が困難な場合がある。その場合、造影剤が用いられることがある。現在主に用いられる造影剤は、「非イオン性造影剤」と呼ばれるもので、通常、腕の静脈から注入してスキャンを行う。
造影CT検査の副作用の発生率は約３％程度。主な症状は、吐き気、嘔吐、かゆみ、じんましん、熱感（造影剤注入時に熱い感じがする）など。これらの症状は、検査中～検査後１時間の間に起こることが多く、特別な治療を必要としない軽度のものがほとんど。 - ２．MRI
- 磁場と電波で体内を撮影する。
- ３．超音波検査
- 超音波をあてて体内の画像を描く。
私が行ったのは、① のCT検査です。1度目は造影剤なし、2度目に造影剤を使用しました。使用した造影剤は、オプリレイ３２０シリンジ（100ml）です。
【骨髄検査】
骨髄に病気が広がっているかどうかを確認する検査。
局所麻酔を打ち、腰や胸の骨に針をさして骨髄液や骨髄組織を採取する。検査は10分～15分程度。
※ まだ結果は出ていません。
◆ 悪性リンパ腫の病期
【病期の分類は１～４期に分けて評価する。】
１期：１つのリンパ節に病変がある。
２期：１部位に２つ以上のリンパ節の病変がある。（例えば、首とか胸とか）
３期：複数の部位にリンパ節の病変がある。
４期：広範囲のリンパ節とリンパ節以外の臓器に病変がある。
【さらに詳細な分類は、アルファベットを使用する】
Ｅ：リンパ節以外に限局した病変がある。
Ｂ：３８℃以上の原因不明の発熱、寝汗、６ヶ月以内で１０％以上の退場減少のいずれかの症状がある場合。（ない場合はＡ）
Ｘ：巨大に腫れたコブ（病変）がある。
◆ 悪性リンパ腫の種類
大きく分けて『ホジキンリンパ腫』と『非ホジキンリンパ腫』分けることができる。
① ホジキンリンパ腫
全体の５％程度でややめずらしい病気。放射線治療、抗癌剤治療のいずれも効果的で、比較的治癒しやすい種類。（病気の拡がりにもよる）
② 非ホジキンリンパ腫
全体の９５％。種類が多く、タイプによって病気の進行、治療法、治療の効果が異なる。
ホジキンリンパ腫と診断されました。病気は３Bでした。
ABVD療法による治療を行う予定です。
◆ ホジキンリンパ腫について
病期が１期や２期の場合は、放射線治療が有効。
３期４期になると副作用のことを考えると抗癌剤による治療が主。
【多剤併用療法】
治療効果を高め、副作用を減らすことを目的に、数種類の薬を組み合わせて用いる治療法のこと。１種類の抗がん薬を大量に使った場合、特定の副作用が強く出るが、多剤併用によって副作用を分散することができる。薬の組み合わせは、できるだけ相乗効果が得られるように工夫される。
【ＡＢＶＤ療法】
アドリアシン（Ａ）ブレオマイシン（Ｂ）ビンブラスチン（Ｖ）ダカルバジン（Ｄ）を使った多剤併用療法をＡＢＶＤ療法（それぞれの頭文字をとってつけた）という。
多剤併用療法の中でも最もよく使われる療法。
【ＡＢＶＤ療法の副作用と対処方法】
１．アドリアシンの使用により心臓に負担がかかる場合があるが、通常は治療前に心機能検査を行う。また、尿の赤色化があるが一時的なもの。
２．ブレオマイシンの使用により肺機能に影響が出る場合がある。治療前に肺機能検査を行う。また発生した場合はステロイドなどで治療する。（プレドニンを同時使用）
３．便秘。マグミットやブルゼニド、ラキソベロンなどの下剤を使用する。
４．悪心・嘔吐。吐き気止め（アロキシ）を同時に使用。
５．骨髄抑制（血液を作る力が落ちる。特に白血球）。
６．口内炎。イソジンなどでうがい。
７．その他、倦怠感、食欲不振、脱毛（一時的なもの）
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